2022
6/23
抜歯の後の治療法 ブリッジか義歯かそれともインプラントか
- 2022.06.23
- ブログ歯記
- インプラント・ 顕微鏡歯科治療(マイクロスコープ)
歯を抜くことになった、その後の治療法で迷っている患者さんも多いのではないでしょうか。
私は治療法を決めるときには患者さんの要望をお聞きするのはもちろん、自分や家族の治療だったらこういう治療をする、という観点から治療法の提案をします。
結論を先に言うと、もし自分の歯を失ったら間違いなくインプラントにします。
なぜか?
インプラント治療だけが両隣在歯に負担をかけない治療法だからです。
それだけではなく、インプラント治療だけが失った歯の代わりになる咬合力負担能力があるからです。
これは他の歯を守る役目もあるのです。
ブリッジと義歯は両隣在歯に負担をかけてしまい、咬合力の負担も失った歯の代わりにはならない程度の負担能力です。
ブリッジは両隣在歯を削ります。
研究ではインプラントとブリッジの経過はほぼ同じだと報告されています。
しかしこれは数年の間の観察にすぎませんし、もし再治療をするようなことになればブリッジは3本分のことを考えなければいけません。
インプラントならその1本のことだけ考えれば良いのです。
将来複雑にならないようにするためにも、できるだけ他の歯を巻き込まないほうが良いと考えています。
そもそもここでいうブリッジとは保険の簡便なブリッジのことではありませんので、保険ブリッジとの比較ではありませんから注意が必要です。
義歯の場合はブリッジほど歯を削りませんが、バネの支台となる歯にかなりの負担がかかりさらに歯肉の上に義歯を乗せるので、咬合するたびに歯肉が圧縮されて義歯が沈み込みます。
こうして支台となる歯が栓抜きで抜かれるような揺さぶり力を受けてしまうのです。
義歯は失われた歯の咬合力負担能力は数分の一といわれ、残存歯にも相応の負担がかかってしまいます。
欠損した歯の治療法を決めるための基準として、
①両隣在歯に負担をかけない
②残っている他の自分の歯に負担をかけない
③将来もし再治療になったとしても複雑化させないために他の歯を治療に巻き込まない
が大切だと考えています。
そう考えるとインプラントが第一候補になります。
インプラント治療は世界中の患者さんに行われている治療法で、きちんとした治療とメインテナンスをすれば長持ちする治療法だという事は明らかにされています。
しかし日本の歯医者ではインプラント治療に対してとてもネガティブな人もそれなりにいます。
どうして否定的なのかその理由はその人に聞いてください。
欠点のない治療法はありません。
インプラントは虫歯にはなりませんが歯周病にはなります。
メインテナンスは必要ですがそれは天然歯だって同じことです。
インプラント治療は外科手術が必要なので怖いと感じる患者さんもいると思います。
インプラント治療を受けた多くの患者さんは全然大丈夫だったとおっしゃいます。
少しだけ一歩踏み出す勇気は必要ですが案外拍子抜けするのかもしれません。
もちろん骨の量が圧倒的に少なく、たくさん骨を作らなければいけない場合はそれなりに侵襲は高いです。
年齢、健康状態によってブリッジ、義歯が最適なこともあります。
それぞれの利点。欠点をよく考え、少し先近い将来のお口の健康についても考えてから選択することを強くお勧めします。
怖そうだから嫌だとかインプラントの悪い噂を聞いたとか偏見だけで治療法を決めてしまうのはお勧めしません。
当院のインプラント治療費はおおよそ45万円くらいです。
状態によって費用は変わります。
インプラント治療も顕微鏡で行なっています。
顕微鏡でインプラント治療を売りにしていても盲目的に行っていて、顕微鏡を使う意味を全く為していないものを多く見ます。
この辺の内容もブログに記すつもりですが、外科的処置の画像なので迷っています。
おもて歯科医院
歯学博士
日本顕微鏡歯科学会認定指導医
顕微鏡歯科ネットワークジャパン認定医
表 茂稔