歯科医院の衛生面のこと気になりませんか?
本当の意味での清潔さは歯科医院の外観だけではわかりません。今回は人から人へ感染するウィルス対策についての衛生面についてご紹介します。

2012年2月16日の投稿を加筆修正

歯科治療の器具・機材には使い捨てのものや、きれいに滅菌をして再度使用するものがあります。

全てをディスポーザブルにするのは現実的ではないので、どうしても器具の再利用をせざるを得ません。

これは雑菌や病原菌を死滅させるのはもちろんですが、人から人へ感染するウィルスに対してしっかり対策しておかなければいけません。

衛生面に対する考えや実際に行っている滅菌操作は各歯科医院によってまちまちですが、多くの歯科医師と衛生面に関して話をしましたが、あまり関心を持っていないという感じがしました。

ヨーロッパで狂牛病ープリオンが問題になった時、ヨーロッパの各医療機関には厳密な滅菌操作が要求されました。
イギリスの眼科は、観血処置した器具全てを廃棄しなければいけないという話も聞いたことがあります。

リサ

この機械がヨーロッパ規格のクラスBオートクレーブです。

クラスBオートクレーブはバキュームによる強制排気で、チャンバー内の隅々まで高圧下で高温水蒸気がいき渡るため、パックをしても中空状のものでも滅菌ができます。
今のところ一番信頼できるオートクレーブです。

日本で使われている多くのオートクレーブはチャンバー内の強制排気ができないため、重力で高温の水蒸気が下に落ちていくので中空状の器具、紙パックされた機材は 滅菌が不完全だといわれています。
要は患者さんに清潔さをアピールして器具をパックしていたら、パックの表面は滅菌されている可能性はありますが、中身が滅菌されていない危険性があるということです。

しかしどんなに衛生面に気を使ってコストをかけても全く収入に反映されません。
やればやるほど歯科医院のもちだしが多くなる構造になっています。

これでは衛生面に関心を持つ歯医者は多くなるはずがありません。
皆が納得安心できるような医療を実現するにはどうすればいいのでしょうか。

オートクレーブにかける前の洗浄もとても大事です。

感染源をできるだけ洗い落とすことがきちんとした滅菌操作を行うはじめの一歩です。

でも、歯科治療で使う器具は尖ったものが多く医療従事者は危険がいっぱい。

そういう 仕事は機械にやってもらいましょう!

ミーレ

これが医療用自動洗浄機ミーレです。

家庭用の食洗機は油汚れを落とすようにできていますが、医療用の洗浄機はタンパクを落とすために作られています。

医療用自動洗浄機のことをWasher Disinfectorとも言います。
感染防止のための洗浄機ということです。

価格は高いです。
電源は200Vが必要なので工事が必要な場合もありますし、タンパクを変性させて感染力を弱めるために高温で洗浄しますので、排水対策もしなければいけません。

こんなことをやってもやらなくても保険の医療費にはなんら反映されません。

歯医者さんの中ではこれを家庭用食洗機で代用している人がいます。
使う用途が全く違います。

先日感染症の講演会に出席してきましたが、先進国の中でエイズ患者が増えているのは唯一日本だけです。 
発展途上国ではエイズは増加しているのですが、先進国では日本だけ増加ですよ!!
これは医療が原因ではないと信じていますし、講師の先生は絶対に医療行為によって感染させるようなことがあってはならないとおっしゃっていました。
皆さんはこのような対策に対して、費用を払ってでもきちんとやってもらいたいと思いますか?

それとも、そんなの当たり前だから費用なんか払わなくてもやるのが当たり前だろ、と思いますか?

色々な考えがあってもいいと思います。

私は勝手に同業者を歯医者と歯科医師に分けています。
歯科医師は志が高い人に対して使っていますし、使うときは敬意をもて歯科医師という言葉を使っています。

どの業種でもいますよね?

コロッケの中に偽装肉を入れて販売していた社長は、消費者が安いものを求めるから悪いんだとすごい開き直りをしていました。

建築では構造計算書を偽装した姉歯さんの事件も、「安い値段で建てるのが常識になっているので、、、」と弁明していました。

どちらも消費者を騙す悪質な行為だと思います。

でも、このような事件が起こるたびに私は歯科の保険治療は本当に大丈夫なのか、国民の信頼を裏切るようなことはしていないのか、とすごく心配になってしまいます。

良いものは高い。

もしかしたらこんな単純なことが自分を守る方法なのかもしれません。

自由診療を勧める歯医者はボッタクリで金儲け主義だ!
全て保険の治療で安いので、あの歯医者は良心的だ。
安いが善、高いは悪
よく聞くフレーズです。

患者さんがきちんと説明を受けているという前提であれば、ちょっとこの短絡的な考えはやめておいたほうがいいような気がします。

でも、それくらい歯医者さんの振る舞いが悪いという裏返しでもあるのですよね。

歯医者のホームページでは集患のために魅力的な文章がたくさん溢れています。

数多くの歯医者の中から自分にあった歯科医師を探すのは、もしかしたら専門知識を身につけるというよりも、人を見る目を養う方が当てになるのかもしれません。

当院では、自分達の家族が安心して治療を受けられる歯科医院にするという視点から、患者さんも医療従事者も安心できるような衛生環境を維持できるよう常に注意をはらっています。