初発の虫歯で範囲が小さいものであったら、できるだけ健康な歯を残すことはとても大事なことです。

でも、強い力がかかる奥歯で広い面積を削らなくてはいけない時は、自分の歯であったら間違いなくクラウンにします。

女性の患者さんですが、とても強い力が奥歯にかかっていますが面積の広いレジン修復が充填されています。

歯の真ん中を削り取ってしまうと歯の強度は極端に低下します。
修復物を除去すると亀裂が見えてきました(矢印)。

この亀裂のわずかな隙間に細菌がぎっしり詰め込まれていることはもうすでに明らかにされています。
亀裂は経時的に伸長していき歯髄にダメージを与えます。
無症状のうちに歯髄が死んでしまうこともあります。

汚れた部分や亀裂を削っていくと神経の部屋がわずかに露出してきました(黒矢印)。
そのすぐ近くに亀裂があります(赤矢印)。

その部分をさらに切削していくと完全に歯髄腔に到達しましたが、血の一滴も出ません。
歯髄は壊死していました。

このまま気づかずに放っておけばやがて骨にまで炎症が波及してしまうことでしょう。

亀裂を見逃してしまえば後々苦労するのは患者さん本人です。
顕微鏡で拡大してミラーテクニックで見ながら治療することは歯科治療の基本であると考えています。

現在この患者さんはクラウンの作製中です。

当院の顕微鏡歯科治療は全て自由診療です。
大臼歯の根管治療 約20万円
クラウン 約25万円

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おもて歯科医院
歯学博士
日本顕微鏡歯科学会理事
日本顕微鏡歯科学会認定指導医
日本歯科大学臨床講師
顕微鏡歯科ネットワークジャパン認定医
表 茂稔