当院では良い材料を使えば長持ちします、という説明は一切していません。
今回はクラウンの話です。

クラウンの材料は何が良いのか?
それぞれの材料には長所短所がありますが、自分の口の中にはジルコニアクラウンが入っています。

どんな材料を使用したとしても適合が悪ければ全く意味がありません。
良い材料を使えば自動的に適合が良くなることは決してありません。

歯の形を整える(形成)ときはジンパックを歯の周囲に巻いて歯茎を歯から離します。

そうしないと歯の縁が曖昧になってしまい適合の良いクラウンが製作でしません・

歯の縁のことをフィニッシュラインと呼びますが、その部分を滑らかに形成します。

隅角部は特に形成が足りなくなる部分なのでミラーテクニックで見ながら形成量をコントロールします。

ミラーテクニックを習得すると様々な部位をミラーで見ながら処置できますし、ミラーで見にくいところは即座にいわゆる直視に切り替えることができます。
本当の意味での顕微鏡歯科治療はミラーテクニックも直視もできないといけません。

印象はシリコーン印象材を使用し各個トレーで行います。
印象材の厚みがまばらだと変形量が大きくなるため、印象材の厚みを均一にするために毎回各個トレーで印象しています。
各個トレーは患者さん一人一人にオーダーメードで作製し、開業以来16年間続けています。

明瞭なフィニッシュラインと形成限界まで印象できているか、内面を拡大して確認します。

こうして歯科技工士にクラウンを作製してもらいます。
製作期間は約1ヶ月です。

適合を確認し仮着をして問題なければセットします。
適合の良いクラウンを作製するには手間暇がかかります。

あの宮崎駿でさえめんどくせー、あーめんどくせーと言いながら作品を製作しています。
私は面倒くさいとはあまり思わないですし、これをずっと続けているから自分の存在意義があるのだと思っています。

安くて早くて簡単に済ます治療をお望みの方は当院には不向きだと思います。

ジルコニアクラウン 約25万円 回数4〜5回

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おもて歯科医院
歯学博士
日本顕微鏡歯科学会理事
日本顕微鏡歯科学会認定指導医
日本歯科大学臨床講師
顕微鏡歯科ネットワークジャパン認定医
表 茂稔