今回の日本顕微鏡歯科学会は、全国でも「平成」最後の学会となりました。
今回の学会は、私の役割を果たすことが目的でした。
勝手な思い込みですが笑
平成31年4月27~29日の予定で第16回日本顕微鏡歯科学会 東京大会が行われました。
サブタイトルは「精密歯科治療を極める」です。
今回の私のミッションは、
・顕微鏡歯科学会認定指導医の受験
・学会発表
です。
認定指導医の試験は15分のプレゼンテーションです。
そして、学会発表のタイトルは「ジルコニアクラウンの適合精度向上を求めて」です。
認定指導医の試験は初日の4月27日でした。
プレゼンテーションのテーマは自由です。
私は昔から、顕微鏡歯科治療は一般歯科医師が使ってこそ価値があると考えていましたので、
「GPの顕微鏡歯科治療」
というタイトルにしました。
GPとはGeneral Practitionarの略で、一般歯科医のことです。
ずーっと前から、見えていない治療は顕微鏡治療ではないと考えていました。
しかし、そのことに不感症になっている医療従事者がなんと多いことか!!
今回は認定指導医の受験ですが、やんわりとしっかり主張してきました。
・根管治療
・クラウン
・レジン修復
・歯周治療
・親知らず抜歯
について、正真正銘の「見ながら」治療する正統派顕微鏡治療(?)をプレゼンテーションしました。
もちろん、プレゼンテーションは相手へのプレゼントなので、喧嘩腰では無いですよ笑。
たいへん多くの方から感想をいただきました。
認定指導医のプレゼンは、同日に受験する認定医、認定歯科衛生士は必ず聴講することになっています。
メールを頂いたり、直に話しかけてくれたり。
ミラーテクニック道場の師範代としての役割は果たせたのかな、と思いました。
もし私が無事認定指導医になったら、顕微鏡歯科ネットワークジャパンの認定医を併せ持つ顕微鏡歯科医師は、日本で5人目になります。
櫻井善明先生
長尾大輔先生
吉田格先生
三橋純先生
そして私になります。
三橋純先生は現日本顕微鏡歯科学会会長です。
そしてミラーテクニック道場の師範でもあります。
だから、是非今年の学会で、顕微鏡治療にとって大事なことを主張したかったのです。
プレゼンテーションの締めくくりは、
「顕微鏡を駆使することで、高いレベルでのオールラウンドプレイヤーになることが、一般歯科医である私の目標です。
顕微鏡の使用方法に、正しい使い方や悪い使い方は無いと考えていますが、直視下でおこなうことが、顕微鏡の特性を一番有効に活用できる方法だと考えています。
私が、もし認定指導医になったとしたら、顕微鏡の活用法の一つとして今御覧頂いたような、直視下による使用法を伝えていきたいと考えています。」
としました。
「直視下」の定義についても言及しました。
そして28日。
口演発表の1番目。
不思議と緊張はあまりありませんでした。
歯科一般では、ジルコニアクラウンの適合はあまり良いものでは無いという印象があるようです。
ジルコニアは、機械的強度と生体親和性に優れ、透過性が向上したことから、より審美的になりました。
今回の学会で、是非自分が発表したかったのは、サブタイトルが「精密歯科治療を極める」であることと、招待プレゼンターが歯科技工士の青木さんだったからです。
青木さんは当院の顕微鏡治療で行うジルコニアクラウンをお任せしている歯科技工士です。
このようなお膳立てをされて、私が発表しないわけにはいきません笑。
発表と言っても、ただ、私が普段行っている治療内容を発表するだけなのですが、とても反響がありました。
青木さんにお貸しした、電子顕微鏡で調べたジルコニアクラウンの適合状態の写真もたいへん好評でした。
会員の先生方は、青木さんの仕事ぶりに感嘆の声をあげていました。
惜しくも大会長賞は三橋先生に持っていかれましたが、来年は福岡大会で埋伏智歯抜歯について発表しようかな、と考えています。
学会長御自ら発表なんて聞いたこと無いですよね笑?!
おもて歯科医院
歯学博士
表 茂稔